チェルシーvsバルセロナのプレー批評
日曜日に予告していました、梅沢康隆氏による「UEFAチャンピオンズリーグ チェルシーVSバルセロナ」のプレー批評をお送りします(試合結果は2-1でバルセロナの勝利。2戦目は3月8日の早朝です)。
−−まず、梅沢さんがどういう見方をされているのかを教えてください。
梅 僕は戦術の専門ではないので、試合の大きな流れというよりは個人のプレーを中心に見ています。どういう体の使い方をしているのかなど、参考になるプレーを拾っていくんです。なので、僕の注目するポイントは、試合のハイライトにはならないような細かい部分になることが多いですね。今回のネタに関しても先に言っておきます。細かすぎてすみません(笑)。
−−そんな梅沢さんから見て、この試合はいかがでしたか?
梅 事実上の決勝戦と言われていただけに、激しい試合になるだろうと想像していました。そんな中で、いかに高い技術を見せたり、良いプレーを出すのかというところに注目してたんです。でも、この試合、全員ボディバランスが良いですね〜。姿勢であったり、走り方であったり、蹴るフォーム、いろいろと参考になります。
−−では、印象に残ったプレーをいくつかピックアップしてもらえますか?
梅 はい。最新号で紹介した「次のプレーにつながるトラップ」を覚えてますか? この試合で「まさにそのまんま」のプレーがあったので、今回はそれらを取り上げたいと思います。
まずは14分。ロナウジーニョです。
チェルシーが右サイドから低いグラウンダーのクロスを上げて、そのボールをDFがクリアしたところですね。クリアされた浮球をロナウジーニョーが肩でトラップしてピタッと止めたんです。大きいルーズボールを何気ないように止めてますけど、あれはすごい。肩に乗っける時間を作ることによって確実にマイボールにし、その後のパスにつなげましたから。
「何だそれだけか?」と思うかもしれませんが、これはかなり重要なプレーです。あの時、ロナウジーニョは後ろからプレッシャーを受けてましたから、トラップでボールを弾いちゃったらすぐに取られて、チェルシーの波状攻撃になってます。つまり、トラップひとつで敵の攻撃の芽を摘んだんです。
−−深いですね。一流選手ってさり気なく理に適ったプレーをするわけですね。
梅 読者の方には、こういうさり気ないプレーを見て「すごい!」と思えるようになってもらえると良いですね。
■グジョンセンのアウトサイド
−−次は誰ですか?
梅 グジョンセンです。試合全体で見ると結果が出てないので、グジョンセンの採点は高くないのかもしれませんが、プレー自体は光ってましたよ。そもそも、チェルシーは序盤で退場者が出てますからね。ただ見てるだけだと目に見える結果に誤魔化されがちですが、結果がどうであれ良いプレーは良いプレーだと評価したいと思います。
−−特筆すべきプレーは?
梅 79分の一連の動きです。中盤でドリブルしていって、中にちょっと切れ込んで、アウトサイドで前のランパードに当てたところです。体を左サイドに向けて、右足のアウトサイドで前に蹴る。走りの延長でのプレーですから、その次のプレーにもスムーズに移行できます。
実際に次の瞬間、ボールが戻ってきて、ドログバへ浮かし気味のスルーパスを出して大チャンスを作りましたよね? 最初のアウトサイドパスで上半身のバランスをキープできたからこそ、あのスルーパスが成立するんです。
−−確かにあれは流れるような素晴らしいプレーでした。
梅 得点につながった80分のロナウジーニョのドリブルや、エトーやメッシもそうですけど、一流選手は少々のことでは倒れない。メッシなんて背は低いのに(169cm)、当たり負けしないですよね。何でだと思います?
−−わわっ! それは単行本でということにしましょうか(笑)。
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