編集部コラム vol.11『1年後の敗戦コメント』
お久し振りです、母です。前回に続き今回もマニアックなデータを紹介しようかと思ったのですが、編集部より『データ禁止令』が出てしまったので、心に残っている取材時の話を書いていこうかと思います。(懺悔)
これは2006年8月26日、全国の強豪チームが集まるフルキャスト楽天ベネワンカップ(07年はフルキャスト ベネフィット・ワン CUP)が行われる横浜文化体育館へ取材に行ったときの話です。事前にもの凄いチームが参加するのでぜひ、見に来て欲しいという関係者からの話がありました。そのチームが北海道地区代表の『Team 台風の目』。
台風の目は、この年に行われた地域CLでみごと優勝を果たし、今年も全日本選手権に北海道代表で出場する『D.C ASAHIKAWA FC』と全日本選手権で4位という好成績を残し、その華麗なプレースタイルから一気に全国区となった『arusa』との連合チーム。チームには、菅原和紀選手や現在Fリーグで活躍中の水上玄太選手(当時はarusa所属)などを筆頭に各チームで主力として活躍しているメンバー、さらに高橋健介選手や神敬治選手などの北海道出身の日本代表選手も所属するいわば、北海道選抜のようなチームであった(高橋&神選手は欠場)。当時は、Fリーグ参加申請間近で「もし北海道のチームが参入するならこのメンバーでは?」などとの憶測もあり、いろいろ話を聞いてみたい! 当時はそんな心境で横浜文化体育館へ赴いた気がします。
ちなみに、実際に見た台風の目のフットサルは噂通りの強さ。予選リーグ3試合・準決勝をほぼ一方的な試合展開で勝ち上がり、当日会場にいた関係者数人との話の中でも「優勝はほぼ間違いない」との評価でした。そして、準決勝終了後に行われていたピッチでは芸能人女子フットサルのエキシビジョンマッチの時間を利用して台風の目の取材がスタートしました。
※以下は、自分と菅原選手・水上選手との会話です。
−本当に強いですね?
水「本気で優勝を狙っていますから(優勝チームにはスペイン旅行)」
菅「ただ、どうしても今日中に帰らないといけないので、仮に優勝しても表彰式に出られないかもしれないんですよ」
−それじゃ、優勝した時のコメントが聞けませんね。
水「そうですね」
その後、チーム結成の由来やどんなフットサルを目指しているか? 北海道のフットサル事情やFリーグ参入などを聞いた後…
−だったら、優勝したら今のコメントを掲載させてもらってもいいですか?とてもいい話が聞けましたから。
菅「いいですけど、大丈夫ですかね?」
−あくまで優勝したらの話なんで(笑)
水「なんかこれで負けたら凄く格好悪いですよね(苦笑)」
−大丈夫ですよ! 頑張って下さい!!
(この軽はずみな一言があとで大きな後悔となる)
そしてエキシビジョンマッチ終了後に行われた東海地区第二代表のXEBRAの決勝戦。その結果は…2対3で敗退。。。観客席で観戦していた自分は急いでコートに下り、コメントを貰おうと必死に走る。なぜ負けたのか…その理由を聞かなければなりません。そして、目の前には下を向いたまま出口に向かって歩く水上選手。さっき、景気の良い話ばかりしてたから、聞きづらいけど…でも、仕事なんだから!
−すみません。コメント頂きたいんですけど…
水「……。もう行かなくてはいけないんで…すみません」
目も合わせず足早に去っていく水上選手…
決勝戦前に話した時とは一転してかなり気まずい雰囲気……
さっき(決勝前)の取材の仕方が悪かったのかな………
そんな気まずい別れから約1年。
昨年11月に技術取材で訪れた花巻にてついに水上選手と再会を果たしました。
簡単な挨拶を交わした後、
−(ちょっと震え声で)その節は御世話になりました。
水「???」
−(かなり震え声で)昨年のフルキャストカップの時の…
水「あぁ、あの時の」
−あの時は、本当にスミマセンでした。変なコメントの聞き方をしてしまって…
水「いえいえ」(なんて心の広い人だぁ〜〜)
−だから、電話とかでコメントを頂くのも失礼かと思い、次に会った時と思っていたらかなりの時間が過ぎちゃったんです。
水「そうだったんですか(笑)」
−あの時水上選手の気分を悪くさせるようなことしちゃってました?
水「そんなことなかったですよ」
−ずっと気になってたんですよ。
水「そうだったんですか(笑)」
この一件で得たことは、何事も変な先入観を持ってはいけないこと。その先入観が思い込みを産み、そのために正確な情報が得られなくなってしまうということなのです。
水上選手の笑顔には本当に救われました。現在は花巻のチーム状況が良くないのですが、その持ち前の明るさで乗り越えて欲しいと思います。
ちなみに、一年以上経ってしまったが、あの決勝戦の敗因は…前のエキシビジョンマッチが長引いたから本当に飛行機の時間に間に合わない。だから、チームが焦っていてそれでなるべく試合を早く終わらそうとしたのだが、相手が強かったので焦ってしまったとのことでした!




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